腹部外傷の臨床 【売り切れ】

腹部外傷の臨床 【売り切れ】絶版

  • 定価 9,350円(税込)
  • 編集:山本 修三(済生会神奈川県病院院長)
  • B5・376ページ・並製
  • 発行年月:1997年12月
  • ISBN 978-4-89269-269-7
  • ※記載されている所属・肩書は、出版当時のものです。

本書は,欺界の第一人者である著者らが,その長い経験の蓄積を踏まえて,腹部外傷の基本から高度な専門分野までの理論と実際をまとめたものである。腹部外傷の歴史的展望から腹部外傷の分類や病態,各損傷臓器の具体的な診断・治療までを,最新の知見をもとに詳細に解説するとともに手術手技の基本などにもふれている。

第1章序論

1 わが国における腹部外傷の歴史的展望

(1)神奈川県交通救急センターのスタート/(2)初期の成果:本邦第1例の救命例や損傷臓器診断法,開腹基準の設定などを中心に/(3)臨床的研究の進歩,治療成績の向上/(4)開腹基準の変遷

第2章総論

1 腹部外傷の分類

(1)外傷の原因による分類/(2)外傷の形態による分類/(3)損傷臓器別分類

2 疫 学

(1)腹部外傷の分類別頻度/(2)年齢別,性別/(3)損傷臓器,受傷機転別損傷臓器/(4)他部損傷合併率/(5)死亡率,死因

3 病 態

(1)腹部外傷における生体反応の出現機序/(2)腹部外傷における主な全身反応/(3)腹部外傷における主な局所反応

4 診 断

a 全身状態の判断(搬入時病態把握)

(1)vatal sign/(2)ショックの重症度/(3)血液生化学検査による全身病態判断

b 腹部所見の判断

(1)受傷部位/(2)腹部症状/(3)腹部所見/(4)生化学検査,尿検査

c 各種診断法:1 画像診断

(1)検査法の種類と特徴/(2)臓器別の損傷所見

c 各種診断法:2 腹腔穿刺・腹腔洗浄

(1)検査法の意義/(2)適応/(3)手技

c 各種診断法:3 腹腔鏡検査

(1)腹部外傷に対する腹腔鏡検査の現況/(2)検査の意義と適応/(3)小腸損傷の確定診断のための腹腔鏡検査/(4)腹部外傷に対する腹腔鏡下手術の現況

5 治 療

a 初期の対応

(1)バイタルサインのチェック/(2)緊急処置/(3)腹部所見を中心とする理学的所見の把握と緊急検査の実施

b 治療法選択(開腹適応を含む)のdecision tree

(1)循環動態の不安定な患者に対する対応/(2)全身状態の安定した患者への対応/(3)各実質臓器損傷における損傷形態と開腹適応/(4)鋭的外傷に対する開腹基準

c 保存的治療

(1)歴史的背景/(2)適応/(3)方法

d 手術的治療

(1)歴史的背景/(2)適応/(3)腹部外傷手術の基本的手順/(4)各損傷に対する手術の適応と術式

e IVR

(1)IVRとは/(2)適応/(3)方法/(4)IVRと外科的治療法の比較/まとめ

6 多発外傷と多臓器損傷

a 多発外傷

(1)腹部外傷からみた多発外傷の治療順位/(2)症例と治療上の問題点

b 多臓器損傷

(1)腹部多臓器損傷の実態/(2)腹部多臓器損傷の治療指針(開腹症例)/(3)症例と治療上の問題点

第3章各論

1 肝・胆・膵の損傷

a 肝・胆道系

(1)肝外傷/(2)肝後面下大静脈損傷/(3)胆道系外傷

b 膵外傷

(1)病態/(2)分類/(3)診断/(4)開腹適応/(5)治療/(6)術後合併症

2 脾損傷

(1)受傷機転と病態/(2)損傷分類/(3)合併損傷/(4)診断/(5)治療/(6)合併症・予後

3 消化管損傷

(1)消化管損傷の分類と臨床的意義/(2)診断/(3)治療

a 胃損傷

(1)特徴/(2)症状/(3)診断/(4)治療/(5)予後

b 十二指腸損傷

(1)特徴/(2)症状/(3)診断/(4)治療/(5)予後

c 小腸損傷

(1)特徴/(2)症状/(3)診断/(4)治療/(5)予後

d 大腸・直腸損傷

(1)特徴/(2)症状/(3)診断/(4)治療/(5)予後

e 腸間膜損傷

(1)特徴/(2)症状/(3)診断/(4)治療/(5)予後

4 泌尿器損傷

a 腎外傷

(1)腎の解剖学的特徴/(2)腎外傷のメカニズム/(3)腎外傷の病態生理/(4)受傷原因/(5)受傷パターン/(6)臨床症状/(7)多臓器合併損傷/(8)損傷形態/(9)診断/(10)治療/(11)腎外傷の合併症/(12)小児腎外傷/(13)病的腎外傷(成人)

b 尿管外傷

(1)尿管損傷の特徴/(2)損傷部位/(3)症状/(4)診断/(5)治療

c 膀胱外傷

(1)膀胱外傷の病態生理/(2)損傷分類/(3)症状/(4)診断/(5)治療

d 尿道外傷

(1)受傷原因/(2)損傷分類/(3)症状/(4)診断/(5)治療

5 血管系損傷

a 動脈系

(1)概要/(2)分類/(3)病態/(4)診断/(5)治療

b 静脈系

(1)概要/(2)分類/(3)病態/(4)診断/(5)治療

c 門脈系

(1)概要/(2)分類/(3)病態/(4)診断/(5)治療

6 骨盤骨折に伴う腹部損傷

(1)骨盤の解剖/(2)骨盤骨折/(3)自験例/(4)症状および診断/(5)治療

7 その他の損傷

a 後腹膜(腔)損傷

(1)後腹膜腔/(2)後腹膜損傷(retroperitoneal injuries)/(3)後腹膜血腫(retroperitoneal hematoma)/(4)後腹膜気腫(pneumoretroperitoneum)

b 副腎損傷

(1)文献的考察/(2)診断/(3)治療

c 婦人科臓器損傷

(1)内生殖器損傷/(2)妊産婦の外傷における特殊性

d その他

(1)腹壁損傷/(2)杙創(impalement injury)

第4章手術手技と記録

1 手術手技の基本

(1)開腹/(2)損傷の確認と評価/(3)複数臓器損傷修復の基本的手順/(4)止血の基本手技/(5)洗浄/(6)ドレナージ/(7)開腹の基本手技

2 手術記録の書き方

(1)腹部外傷の手術記録に記載すべきこと/(2)具体的にどのように記載するか

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