臓器提供時の家族対応のあり方
- 定価 2,640円(税込)
- 編集:日本臨床救急医学会移植医療における救急医療のあり方に関する検討委員会
- A4・124ページ・並製
- 発行年月:2011年10月
- ISBN 978-4-89269-738-8
- ※記載されている所属・肩書は、出版当時のものです。
本書は,終末期医療から臓器提供へと,それらに関連した病院医療そのもののダイナミズムなどを実感することができます。つまり,病院スタッフが力を合わせた結果として提供がなされ得るプロセスを学ぶことができます。それは,患者・家族と医療者とが同じ目的に向かって協働するプロセスです。自らの施設において移植のための臓器の提供がありそうであれば,本書を例示として施設内での議論を経て体制の構築に資することができるでしょうし,被虐待や脳死などは,何も移植医療に特化したテーマではありませんから,一般的な病院医療のさまざまな局面に照らしても多々学ぶことができます。
以上の次第により,移植医療に直接的に関係する医療者はもちろんのこと,直接的とは言えなくともチーム医療を意識しながら病院医療に携わる多くの医療者,そしていずれ同じ仲間として協業することとなる医学生,看護学生,薬学生,その他諸々の分野の学生諸君にも,本書をぜひとも薦めたく思います。一般市民の方々にも,病院医療がこんなにもダイナミックで生き物のようだということがよく理解できます。(はじめにより)