小児初期救急診療ガイドブック

¥ 3,300 税込

商品コード: 978-4-89269-477-6

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小児救急医療は社会問題化しており、小児医療の抱える最重要課題となっています。現在のような状況をもたらした要因はさまざまですが、小児救急医療体制の整備はわが国の子ども達の健康と安全にとって基本的な事項であることはいうまでもありません。現在、一部の病院への夜間・休日小児救急患者の過度の集中、小児科医の過重労働が各地で生じています。多くの地域で初期から二次・三次救急まですべてを小児科医が担うことができない状況にあることは明らかであり、小児科医と小児科以外の医師(内科小児科開業医、総合医、家庭医等、以下、非小児科医と呼ばさせていただきます)との連携・協働による小児初期救急の充実を図る必要があります。そのための手段の一つとして、非小児科医が小児初期救急に携わる際に利用しやすく、また、研修・講習などの際にも参考になる「小児初期救急診療ガイドブック」の作成を、平成15年度厚生労働科学研究費補助金(医療技術評価総合研究事業)「小児初期救急診療ガイドブック(仮称)作成に関する研究」で行いました。研究班は1年間にわたり精力的に編集作業を進め、このほどようやく刊行の運びとなりました。
小児救急に関しては、書籍あるいは雑誌の特集がすでに数多く世に出ておりますが、本書は、呈示された症例について、小児科医と非小児科医がペアとなって共同執筆しているところに特徴があります。教科書的な記述ではなく、いわゆるマニュアルでもなく、また、ガイドラインでもないところから、ガイドブックと名付けさせていただきました。小児初期救急の現場での案内役としてお役に立つことができればと考えております。

「はじめに」より
「第1章 症候と疾患」に計67例の症例が呈示されております。症例ごとに非小児科医のアプローチ例を示し、それに対する小児科医からのアドバイス、小児科医が行う診療を並記しています。
ほとんどの症例は、午後8時頃(すなわち準夜帯)に夜間・休日救急診療所に来院した患者さんを想定しており、どのような点に気をつけて、どのように対処するかを記してあります。また、対応には家族への説明も含まれています。
日常、小児初期救急の現場で遭遇することが多いと思われる症候・疾患を症例として呈示しておりますが、もちろんそれらを網羅している訳ではありません。同様な症例を診る際のガイドとしてご利用下さい。