外科医の悲劇 崩れゆく帝王の日々

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商品コード: 978-4-89269-821-7

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加齢に伴って,脳動脈硬化をもとにした精神障害や,認知症の頻度が増す。外科医も例外ではない。
本書は,20世紀前半にもっとも偉大な外科医として名を馳せたザウエルブルッフが晩年,精神面の崩壊が進んでいたにもかかわらず,それを自覚せず手術を続けたために起こした数々の過ちと,その手術を止めることのできなかった周囲の状況を,事実に基づいてドラマチックに描いたドキュメンタリーである。
外科医が身を引くべきときを考えさせるとともに,一般社会にも通じるいわゆる引き際を問う問題作である。1969年に日本語訳が出版されているが,本書は日本を代表する外科医・小川道雄による完全新訳版である。

外科の幕開け、医の原点を記した感動の医学ドキュメンタリー「外科医の世紀 近代医学のあけぼの」と全身麻酔・防腐法・無菌法発見後の現代につながる外科手術の源流を解き明かす「外科医の帝国 現代外科のいしずえ[上]」をあわせて読むことで、トールヴァルトの世界をより堪能することができる。